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第184話 遅すぎた謝罪

مؤلف: 花柳響
last update تاريخ النشر: 2026-09-27 06:01:22
 古いファイルの撮影が続く間、埃と紙の匂いが会議室に広がった。

 悠真は空いた手を膝へ置き、指を組んではほどいている。

「莉々花さんに頼まれたんだ。こんなことになるとは」

「何になると思っていたんですか」

「君なら……分かってくれると思ってた」

 分かってくれる。

 私が黙ることを、理解と呼んでいた人の言葉だった。

「分かってたのに」

 声が思ったより低く出た。

「それでも、私が席を譲ると思ったの?」

 悠真は会議室の隅へ視線を逃がした。誰かと目が合うたびに逸らし、最後はスクリーンへ戻る。

 職員の手で、擦り切れた表紙が拡大された。

「僕は……頼られると、断れなかったんだ」

「私との約束は、断れたのに」

 唇が止まる。

「君だって、今は鷹宮さんを頼っているじゃないか」

 その一言だけ、声に古い棘が戻った。

 謝罪の途中でも、私が別の男の隣にいることの方が気になる。結婚前、取引先の男性と話しただけで不機嫌になった横顔が重なった。

 有馬家側の弁護士が咳払いをする。悠真は聞かなかった。

「保管庫にありました。祖父の資料へ混ぜられていた。父は処分したと言
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